子ども達がそろって中学校と高校を卒業しました。少し前まで私は『お母さん、お母さん、お母さん』と１日に何度もこの呼び声に付きまとわれていました。

ところが最近では、よほど用事のある時にポッと来て「ねー」とか「お母さん」と呼びかけられるくらいです。機嫌がいいときなどは台所でひとしきりおしゃべりをしますが、それでも話の中身は小さい時の物とはぜんぜん違います。

　自分の世界ができ、自立への道を歩き始めている子ども達の成長に寂しくないと言えばウソになりますが、我が子達ながらよくぞここまで成長してくれたものだと胸が熱くなります。

でも、この子達は決して１人で大きくなったのでもなければ、私が大きくしたわけでもありません。主人をはじめ家族の支えはもとより、学校の先生方、お隣近所のおばさん達、クラスメートにその親御さん。様々な集合体の中で色々な出会いがあって、その方々にたくさんの刺激を受け、見守られ許していただきながら親も子も成長してきたのです。

卒業し新しい世界へ旅立つ時だからこそ、感謝の気持ちを新たにしたいと思います。 　仰げば尊し　我が師の恩。互いに睦し　日頃の恩。ありがとうございました。