Step2:取り込んだWAVEデータを加工/編集する


前後の無音部分の切り取りやレベルを調整するという作業であるが、とにかく綺麗に録音することが肝心で、信号部分には手を加えないほうが良いと考える。
作業手順としては、まず、視聴をし、不要な部分を切り取る。→波形の整形(クリップを修正し、修正出来ない部分のリペアをする。そして、ポップノイズ{瞬間的なノイズ}を除去する)→ノーマライズをして最高レベルを合わせる。という流れで、使用ソフトは「Sonic Foundry Sound Forge」である。
こうやって文章にすると簡単であるが、実際には一番神経を使って慎重にやる工程である。
特に注意をしなければならないのは、音質を変化させる編集です。試行錯誤しながら何度も同じ曲を聴いていると耳がどんどん刺激的な音を好むようになり、結果、過激なエフェクト処理をしてしまうことがあります。最初のうちは連続して編集作業をやらずに一旦中止してある程度時間が経ってから作業を再開するのが良いと思います。

レベル補正をする

曲によって音量がまちまちな時や、全体的に音量が小さいときはNormalizeを使ってWaveファイルを最適の音量にできます。

クリップを修正する

過大入力により生じるクリッピングノイズは波形の上部が平らになっています。本来であれば再録音するべきです。しかし、やむを得ない場合、完全には消えませんがその部分をスムースな波形にすれば(Smooth処理)ある程度改善できます。

修正出来ない部分のリペアをする

これは音飛びなどで修復が不可能なケースです。音飛びしていると、その部分のデータはノイズです。同じ曲の中でこの部分と似ている部分を見つけてコピーするのです。

無音部分のノイズを消す

曲の前後の無音部分にあるノイズはその部分を「Cut」または「Mute」すればよいでしょう。曲の途中にある明らかに無音である部分を消すには、「Noise Gate」を使います

瞬間的なノイズを消す

一瞬の「プチ!」というポップノイズを消すには、波形を表示するとノイズの部分で波形が飛び出ているのが見えるはずです。その波形を前後に対してスムーズにすればノイズは消えます(場合よっては別のノイズが発生する場合もある)。「Pencil Tool」を使用して滑らかになるように修正する。

ハム音を取り除く

これが入っているとスッキリしない音になってしまう。取り除くには、パラグラフィックイコライザーのプリセットで処理をする。

曲全体にかかる不規則なノイズを消す

「Sonic Foundry Noise Reduction」を使います。
拾い出したノイズを解析してそのノイズのみを消去するというソフトです。レコードなどのプチ・ノイズ、テープなどのヒス・ノイズ両方とも消せます。しかし、ノイズだらけのひどい音がすっきりクリアになるなんて夢のようなことはないですけど、ものによっては本当にきれいさっぱりノイズはなくなります
方法は、Preview → Reduce noise by → 処理 という順序になります。


※ノイズをクリアにするソフトウェアについて

レコードの走行ノイズや、帯電ノイズを消したりするのに今までに使用した(試用した?)ソフトウェア達
EASY CD CREATOR デラックス」(アダプテックジャパン)に付属の「Spin Doctor」
CD−Rライティングソフト「EASY CD CREATOR デラックス」(アダプテックジャパン)に付属の「Spin Doctor」を使用して、録音を行う。ノイズを除去するためにオプション設定でノイズクリーニングなどの設定をする。何度も試して一番よいところを見つけることが重要であるが、音楽専用ソフトではないだけに予想通りあまり効果が出ない。
WAVclean(Share \700)  WAVhum(Share \1000)
「ザー,ジュルジュル,プチプチ」といったwavの汚れを落としてくれる音の洗濯ソフト。操作は非常に簡単で,洗濯のつよさを選ぶだけでwavファイルにこびりついた嫌な汚れをすっきり落としてくれる。
いやなうなりを消してくれる音の強力洗濯ソフト。洗濯のつよさをセットするだけで,wavファイルにこびりついた嫌な汚れをすっきり落としてくれる。



この2つは同じ作者のものですが、効果は曲によってマチマチであった。しかし、価格から考えると相当にお買い得ではある。
ミュージックCDデザイナー2

無音部分を自動的に削除してくれたり、電源から混入するハムノイズ、テープのヒスノイズを除去するエフェクトがあり、また、入力ソースのレベルをそろえたり、トラックの分割などがワンタッチで行えるなど、『本来は別々のソフトをかき集めて手間をかけてやっていた作業がワンタッチで行える。まさにかゆいところに手が届く。』という「うたい文句」であったが、効果のほどは・・・。私のように、古いアナログレコードをCDに焼くのがメインであるならば、「もう少し詳細な設定ができて自由度があれば・・・」となり、最近は使っていない。
スタインバーグ・ジャパンの「Clean!」
オーディオ専用のライティングソフトで、レコードの走行ノイズや、帯電ノイズ等を消したり、アナログからの録音にありがちなノイズを色々と補正してくれるスタンドアローンのソフトウェアです。
録音→ノイズ除去→レベルのノーマライズ→トラック開始/終点の設定→ライティングまでがこのソフトだけで出来てしまう。
ノイズリダクションは結構強力で、レコード用、テープ用に3つのノイズ除去機能があり、レコードではポップノイズやトレースノイズをそれぞれフェーダーというレバーで効き具合を調整して、ボタンをクリックするだけで取り除くことが出来る。
しかし、これも効果は曲によって差が出る傾向があるし、細かい調整をしたい時は困る。
Sonic Foundry Noise Reduction
『パラメータを細かく設定できるので、あらゆるノイズに対して有効に機能することが可能。また、オートポジションでも効果は大きいし、原音に与える影響も少なめである。』
今現在、これに勝るノイズ除去ソフトはないと思える(自分が知らないだけ?)。
使い方は、まずプレビューして、効果を調整し、処理を実行するだけであるが、実際には、ポイントをつかむのに数十曲は失敗している。でも、だいたいの自分としての好みも掴んできたので、これを今後も愛用したいと考えている。